週刊エコノミスト Online 最新!信金ランキング2019

「庇を貸して母屋を取られる」? フィンテック連携に進む信金業界=大澤昌弘

API連携は信金にとっても“劇薬”になりうる
API連携は信金にとっても“劇薬”になりうる

 信用金庫業界が会計ソフトを提供する企業との連携を加速している。全国信用金庫協会(全信協)は今年に入り、freee(フリー)やソリマチ、マネーフォワード、マネーツリーの4社と相次いで契約した。会員などの取引先が信金に持つ入出金明細などの口座情報を、会計ソフトなど外部企業のサービスで利用可能とするもので、顧客の利便性を高めることが狙いだが、銀行業界に比べても前のめりの姿勢が目立つことから、“劇薬”となる可能性も秘めている。

 全信協と会計ソフト企業の連携形態はAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)と呼ばれるもので、金融機関がシステムへの接続の仕様を外部の事業者に公開し、外部事業者との安全なデータのやり取りを可能にする仕組みを指す。会計ソフトを使う取引先が同意すれば、会計ソフト上で入出金明細照会や残高照会が自動で可能になるほか、会計ソフトが取引の明細情報を基に勘定科目を自動仕訳することなどができる…

残り2233文字(全文2645文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

5月14日・21日合併号

ストップ!人口半減16 「自立持続可能」は全国65自治体 個性伸ばす「開成町」「忍野村」■荒木涼子/村田晋一郎19 地方の活路 カギは「多極集住」と高品質観光業 「よそ者・若者・ばか者」を生かせ■冨山和彦20 「人口減」のウソを斬る 地方消失の真因は若年女性の流出■天野馨南子25 労働力不足 203 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事