週刊エコノミスト Online AIチップで沸騰! 半導体

市況回復&日本企業の商機 5G始動が半導体需要けん引=南川明

 2020年後半は半導体不足になるだろう。半導体市況は19年、年初から低迷し、3月ごろに底を打ったものの、回復の兆しが見えないままに8月ごろまで谷底が続いた。8月にやっと、スマートフォンの記憶装置などとして使われるNAND型フラッシュメモリー需要が多少上向いたが、期待ほどではなかった。確実に在庫水準は低下しているが、車載・産業機器はまだ出口が見えない状況である。

 しかし、筆者は確実に20年4~6月期から需要が立ち上がり、7~9月期には不足するデバイスが多くなると予想している。主要な半導体工場の稼働率(図1)を見るとその背景が分かる。過去の推移を調べると、稼働率が90%を超えると品不足、80%を下回ると過剰になっている。17年と18年は90%を超えており、デバイスが不足していたことを示している。

残り1485文字(全文1836文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

5月14日・21日合併号

ストップ!人口半減16 「自立持続可能」は全国65自治体 個性伸ばす「開成町」「忍野村」■荒木涼子/村田晋一郎19 地方の活路 カギは「多極集住」と高品質観光業 「よそ者・若者・ばか者」を生かせ■冨山和彦20 「人口減」のウソを斬る 地方消失の真因は若年女性の流出■天野馨南子25 労働力不足 203 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事