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香川県ゲーム規制 「1日60分」の条例が施行「調査・検証なし」に疑問も=岡安学

採決では賛成の議員が多数だったが
採決では賛成の議員が多数だったが

 4月1日から香川県で「ネット・ゲーム依存症対策条例」が施行された。インターネットやゲームの利用時間を規制する、いわゆる「ゲームは1日60分まで」という条例で、大きな話題となった。

 ことの発端は、世界保健機関(WHO)がゲーム障害を国際疾病として認定したことだ。WHOが定めるゲーム障害の定義は、「ゲームをする時間や頻度を自ら制御できず、あらゆる事象からゲームを最優先する。何かしらの問題が発生してもゲームをし続けるなどの状態が12カ月以上続き、社会生活に重大な支障が出ている」となっている。このような状態にある人はゲーム障害と判定し、治療が必要だと言っているわけだ。

 ただ、ゲームが依存症を引き起こしやすいとしているわけではなく、かなり重篤の状況にならないと障害とは認定されない。つまり、目を離すとゲームばかりしているとか、宿題もせずにゲームをしている程度では、障害と認定できないのだ。

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