経済・企業 ガソリン車 ゼロ時代

世界市場3 欧州 「脱ガソリン」をリード 最大手VWはEVに懸ける=鶴原吉郎

フォルクスワーゲンが2022年に商品化を予定するEVミニバン「ID.Buzz」のコンセプトモデル フォルクスワーゲン提供
フォルクスワーゲンが2022年に商品化を予定するEVミニバン「ID.Buzz」のコンセプトモデル フォルクスワーゲン提供

 ガソリン車販売禁止の先駆けとなった欧州では、自動車メーカーも積極的な電気自動車(EV)シフトを進める。

 実際、コロナ禍の中で欧州のEV販売は伸びている。欧州自動車工業会(ACEA)の統計によれば、欧州市場におけるEVのシェアは2019年が4%だったのに対し、20年は第1四半期が6.8%、第2四半期が7.2%、そして第3四半期が9.9%と急激に高まっている。

 一方で、EV販売の先行きは、(1)今のEV販売は「補助金頼み」の側面が強いこと、(2)EVは高速になるほど“電費”、つまり電力消費量当たりの走行距離が短くなり、日本に比べると平均走行距離が長く平均速度も速い欧州はEVの使用環境として厳しいこと――などから、不透明感が強い。

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週刊エコノミスト

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