コロナ時代の焦点1 ワクチン「9割抑制」 大規模接種で発症率の抑制確認、変異株に注意=近内健
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新型コロナウイルスのワクチン接種が、最も速く進んでいるのが中東イスラエルだ。
同国では、米ファイザーと独ビオンテックが開発したワクチンの接種が昨年12月19日に開始。3月13日までに、人口の約59%が少なくとも1回の接種を受け、必要とされる2回の接種を終えた人も約43%に上る(科学メディア「Our World in Data」より)。12月8日に世界で最初に同ワクチンが接種された英国の数字がそれぞれ約36%、約2%となっているのとは対照的だ(図)。
ただ、接種開始以降の1日当たりの新規感染者数を見ると、接種開始時の約2400人(7日間移動平均)から、1月中旬には約8600人(同)まで増加した。それ以降は減少基調にあり、2月下旬以降下げ止まる場面が見られたものの、3月13日時点では約2500人(同)まで減少した。接種開始前と変わらない水準ともいえるが、ファイザーのワクチンの場合、効果が表れるまでに接種後少なくとも10日程度を要することに加えて…
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週刊エコノミスト
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