経済・企業 未来産業の本命

新エネ1 洋上風力 潜在力は原発500基分 風車発電設備に再挑戦=宗敦司

拡大はこちら

 今年いよいよ、洋上風力発電の事業者が決まり、本格的にプロジェクトが動き出す。政府が昨年、(1)秋田県能代市・三種町・男鹿市沖、(2)同県由利本荘市沖、(3)千葉県銚子市沖、(4)長崎県五島市沖──の4地域で事業者の公募を開始。五島市沖は近く事業者が選定される。他の3地域は今年秋までに事業者選定となる予定だ。事業参加を考えている電力会社や再生可能エネルギー事業者、商社、さらには海外のエネルギー会社も事業権の獲得を狙って、動き出している。

 政府の洋上風力産業ビジョンでは、2040年までに30~45ギガワット(1ギガワットは原発1基分の発電能力に相当)の洋上風力を導入する目標。しかし日本の洋上風力の潜在力はその程度ではない。日本風力発電協会によると、着床式で約128ギガワット、浮体式では424ギガワット、併せて552ギガワットにも達する。日本全体のピーク使用電力が約180ギガワット程度であるので、洋上風力だけで日本の電力需要全部を賄…

残り2542文字(全文2968文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

5月14日・21日合併号

ストップ!人口半減16 「自立持続可能」は全国65自治体 個性伸ばす「開成町」「忍野村」■荒木涼子/村田晋一郎19 地方の活路 カギは「多極集住」と高品質観光業 「よそ者・若者・ばか者」を生かせ■冨山和彦20 「人口減」のウソを斬る 地方消失の真因は若年女性の流出■天野馨南子25 労働力不足 203 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事