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東芝トップをクビに、「正論」でパワーアップしたアクティビスト=伊藤歩

正論で攻めた「物言う株主」 6月総会で議案への賛同拡大=伊藤歩

 <“頭脳戦”のアクティビストvs“防戦”の日本企業>

 アクティビスト(物言う株主)と聞くと、どのような印象を抱くだろうか。過去の振る舞いを知る読者なら、「無理難題を突きつける野蛮な来訪者」だと感じるかもしれない。

 約30年前、小糸製作所の株式を買い占め、米国流株主資本主義の負の側面を日本人に思い知らせた米国人投資家、ブーン・ピケンズ氏。2000年代、ブルドックソースやソトー、ユシロ化学などに敵対的買収を仕掛けて国内の経営者の反感を買ったスティール・パートナーズ。東京スタイルに内部留保の大半を吐き出させる自己株取得や増配を要求した村上世彰氏は、ニッポン放送株のインサイダー取引事件で有罪判決を受けた。

 かつてのアクティビストたちの多くは、取得した株式の高値買い取りを求めたり、会社の事業継続を危うくするほどの配当を要求したり、もっぱら支配権の獲得のみを求めたりしたため、一般の株主からの支持は得られなかった。

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