週刊エコノミスト Online ゼロコストでPR SNS活用術

[最終回]運用の肝は「コツコツやり続けること」

SNSに秘められた大きな可能性=笹木郁乃/24

 現在、SNS(交流サイト)の利用者は高齢者にも広がり、登録者数・利用者数ともに増加傾向が見られる。2022年末には利用者数は8241万人、利用率は83.3%に達する見通しも出ている(図)。

 そのSNSをプラットフォームとして出稿するのがSNS広告だ。読者も、フェイスブックやインスタグラムを閲覧しているとき、自分がフォローしていない投稿を目にすることがあるだろう。

 SNS広告はそれぞれのユーザー層を分析した出稿、そして成果によって費用が発生することが多い。「消費者がリンクをクリックした」などのある特定の行動をとることで、初めて料金が発生する。そのため、他の広告よりも低予算で高い効果が期待できる。

 また、消費者のターゲティングをしながら出稿できる。たとえば自動車メーカーであれば、男性ユーザーに表示されるのはもちろん、同じ男性層であっても普段から車の情報を積極的に検索したり、車や車用品のアカウントを多くフォローしている20代男性に対して多く表示されるような設定が可能。必然的に広告の訴求力が高まるといえる。ユーザーが他の人と共有したいと感じさせるような広告を出稿できれば、「いいね!」やシェアで拡散し、認知が広がることも期待できる。

担当者の熱量次第

 SNS広告は、見る人にとって、いかに違和感なく感じてもらえるかが重要だ。出した広告から、自社アカウントに誘導できても、そこでの投稿や世界観が魅力的でなければ、その先につなげたい自社ホームページへの誘導やメルマガに登録してもらうのは難しいだろう。SNS広告は自社アカウントのSNSのベースがあることで、より相乗効果が得られると考えられる。

 そういった意味でも、自社アカウントのSNSは、しっかりと作り込む必要がある。ただ、すべてのSNSを今すぐに始める必要はない。一つをしっかりと運用し、慣れてきて…

残り669文字(全文1469文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

5月28日号

バイオ製薬最前線 肥満 がん 認知症第1部 創薬テーマ編肥満14 画期的な減量効果の治療 ノボ、リリー2強が世界席巻■中桐成美/中西拓司17 内臓脂肪減少薬 大正製薬が「アライ」発売 吸収抑えて25%を排せつ■中西拓司19 米国の現実 成人の「4割超」の深刻 国防にも影響するレベル■岩田太郎20 体 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事