経済・企業 THE MARKET

《長期金利》一進一退だが次第に低下 小玉祐一

 米長期金利の上昇トレンドが一服するなど、国際金融市場は米国の金融政策の潮目の変化を織り込むフェーズに入りつつあるようにみえる。

 2023年の年初以降、米国景気は後退局面への突入が秒読み段階になる展開が予想される。米国の消費者物価指数は、供給制約の緩和が財価格に、住宅価格下落がサービス価格に波及することで、鈍化傾向が明確になろう。利上げは23年3月で打ち止めとみる。

 日本の物価上昇圧力も、23年央にかけてピークアウトに向かうと予想される。既に原油相場は軟調な推移に転じている。ドル・円相場が再び1ドル=150円を目指す展開も考えにくい。年明け以降、政府の物価対策も強化される。世界的に景気がさえない推移となる中、日銀の金融政策修正観測も沈静化に向かうだろう。

残り150文字(全文481文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

5月14日・21日合併号

ストップ!人口半減16 「自立持続可能」は全国65自治体 個性伸ばす「開成町」「忍野村」■荒木涼子/村田晋一郎19 地方の活路 カギは「多極集住」と高品質観光業 「よそ者・若者・ばか者」を生かせ■冨山和彦20 「人口減」のウソを斬る 地方消失の真因は若年女性の流出■天野馨南子25 労働力不足 203 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事