投資・運用 長期で選ぶ米国株

インフレに強いディフェンシブ6銘柄はこれだ 今井正之

 日々の生活を支える商品・サービスは景気に関係なく需要がある。盤石な顧客基盤を持つ6社を紹介する。(チャート上の見出しはティッカーコード)

>>特集「長期で選ぶ米国株」はこちら

シンタス

制服洗濯で顧客100万社

 北米で制服、マット、モップのレンタル・メンテナンス(洗濯・検品・交換)事業を中核に、洗面所の消耗品や防火、消火器やAEDなど救急用品も取り扱っている。地味な事業の印象とは対照的な企業規模と参入障壁の高さは注目だ。同社の顧客は北米の町工場から中規模ホテルチェーン、従業員数千人の大企業まで100万社超、2022年の売上高は78億ドルと1兆円企業。業界シェアは圧倒的1位、純利益も毎年15%程度で成長し、利益率も15%超と高収益体質の優良企業だ。

 その競争力は地域ドミナンス(支配)戦略に支えられている。毎週ユニフォームの回収とクリーニング済みのユニフォームを届けるために、北米に462の拠点を展開し、1万以上の配送ルートを確保する半面、従業員の総数は4.3万人と少なく効率的であり、競合の参入障壁は高い。市況変動の影響をあまり受けない企業として米国の投資家に知られ、新型コロナ後の人々の公衆衛生への関心の高まりが、事業拡大の好機となりうる。

残り2386文字(全文2909文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

5月14日・21日合併号

ストップ!人口半減16 「自立持続可能」は全国65自治体 個性伸ばす「開成町」「忍野村」■荒木涼子/村田晋一郎19 地方の活路 カギは「多極集住」と高品質観光業 「よそ者・若者・ばか者」を生かせ■冨山和彦20 「人口減」のウソを斬る 地方消失の真因は若年女性の流出■天野馨南子25 労働力不足 203 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事