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カリフォルニアで希少疾患に挑み続ける医療ビジネス 二村晶子

次男と過ごすウェスト医師。希少疾患の治療薬開発を待ち望んでいる ジャスティン・ウェスト医師提供
次男と過ごすウェスト医師。希少疾患の治療薬開発を待ち望んでいる ジャスティン・ウェスト医師提供

 米国では、患者総数が20万人以下と少ない病気は「希少疾患」と定義される。治療薬開発が待ち望まれる一方、臨床試験の治験を集めにくく、コストを回収しにくいといった問題がある。

 一方、こうした課題を乗り越えようとする動きが広がる。ヒトの遺伝情報であるゲノム配列を5時間2分で解読したギネス記録を保持する、スタンフォード大学のユーアン・アシュリー教授は、超高速解読技術を希少疾患の診断に役立てている。

 また、サンフランシスコの遺伝子検査会社「インビテ社」が提供する遺伝子検査によって、希少疾患と診断される人が増えているという。患者団体に登録する人も増えており、希少疾患の次男(6)がいるジャスティン・ウェスト医師は「製薬企業と連携しやすくなった」と話す。ただ同社の赤字は膨らみ、社員の3分の1に当たる1000人の削減を昨年発表した。

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