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キャンセルカルチャーは野蛮な革命運動である 小林よしのり

撮影 中村琢磨
撮影 中村琢磨

小林よしのりの闘論席

「キャンセルカルチャー」は、天皇制の破壊にすら行き着きかねない。

 米国・民主党系の左翼が始めたキャンセルカルチャーは、「人権」に反するような歴史・文化の全てを否定し、消去していけば、現在の人権問題の解決につながるとする運動である。

 それは、コロンブスやワシントン、ジェファーソンまでも先住民や黒人の人権を侵したから消去すべきというところまで先鋭化しており、これにトランプに代表される共和党系の右翼は猛反発、米国内に深刻な分断を生んでいる。

 キャンセルカルチャーは、「人権」を武器にしてどこまでも過去に遡及(そきゅう)し、文化も歴史も破壊し、消去していく。そんな視点からすれば、人権がないゆえに皇族方が次々に鬱的な状況に陥っているという日本の天皇制など、たちまち消去の対象になるだろう。

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