国際・政治 ウクライナ

グラフ ウクライナの現在 戦争の痛みと日常が交錯 小峯弘四郎

昨年までキーウ中心部では、前線で破壊したロシアの車両や戦車を展示、観光名所になっていた。現在では数台の車両のみが置かれている(小峯弘四郎)
昨年までキーウ中心部では、前線で破壊したロシアの車両や戦車を展示、観光名所になっていた。現在では数台の車両のみが置かれている(小峯弘四郎)

 ロシアの軍事侵攻から2年が経過したウクライナ。その日常には今、どんな光景が広がっているのか。今年2月中旬、首都キーウと、街の中心部が前線になっている南部の都市ヘルソンを訪れた。

 昨年からキーウの防空システムがある程度機能しており、中心部へのミサイル攻撃は少なくなった。キーウの住民は安心して生活をしているようにみえ、戦争をしている国とは思えない雰囲気も感じられる。

 しかし、市中心部のマイダン(独立広場)は、戦争の厳しい現実を突き付ける。広場脇の芝生には戦死者の数だけ国旗が飾られ、ほぼ埋め尽くされている。

 侵攻開始から間もない2022年5月に訪れた際には、その数はまばらだった。ゼレンスキー大統領は今年2月、ウクライナ兵の死者が3万1000人にのぼると明らかにした。

 南部ヘルソンでは昨年6月のカ…

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