国際・政治 東奔政走

「吉田茂超え」でも視界不良 しぼむ衆参ダブル選挙説=人羅格

言葉を交わす岸田文雄政調会長(左)と二階俊博幹事長。右は安倍晋三首相(東京都千代田区で2月9日)
言葉を交わす岸田文雄政調会長(左)と二階俊博幹事長。右は安倍晋三首相(東京都千代田区で2月9日)

 何とも生臭い同期会だった。2月18日、安倍晋三首相らが出席して東京・白金台の中華料理店で行われた1993年初当選組による会食。「二階派vs岸田派」の対立構図の萌芽(ほうが)という、党内模様を反映する場となった。

二階派vs岸田派

「(次の総裁選には)出ない。次の総裁候補は岸田さんだよね」。首相は、岸田文雄政調会長、野田聖子衆院予算委員長らが出席した場で、こう語ったという。昨秋の総裁選で3選したばかりで、任期満了まではまだ2年半以上ある。首相からの禅譲戦略を基本とする岸田氏に向けたリップサービスだったのかもしれない。

 ところが、二階派の林幹雄幹事長代理が「4選もあるしね」と付け加えたという。林氏は二階俊博幹事長の側近だ。二階派は総裁候補を持たないだけに、派内には首相の総裁4選待望論がある。ポスト安倍をうかがう岸田氏との対立構図が早くも見え隠れした、というわけだ。

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