教養・歴史 書評

画期的な『小説現代』復刊=永江朗

 月刊小説誌『小説現代』(講談社)が復活した。同誌がリニューアルのために休刊を予告したのは2017年の秋だった。その1年後、18年10月号をもっていったん休刊。長い休みに入った。

 20年3月号からのリニューアル創刊が予告されていたが、それを額面通りに受け取る人は少なかった。出版界の「休刊」は「廃刊」とほとんど同義語である。出版市場の収縮も続いている。そのまま廃刊となるか、よくて電子版のみでの刊行になるのではないかと考える人が多かった。実際、数多くの直木賞受賞作を生み出してきた『別冊文藝春秋』(文藝春秋)は紙版をやめて電子版のみとなっている。

 しかし『小説現代』は予告通りに復活した。内容も、連載中心から長編一挙連載を中心に読み切りの読み物雑誌に、という17年秋のプレスリリースに忠実だ。

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