経済・企業 ゲームの未来

人気タイトルの長寿化 課金ゲームは新規参入が困難に インディー市場が新たな活路=岡安学

「東京サンドボックス」のようなインディーゲーム見本市も国内で増えてきている 筆者撮影
「東京サンドボックス」のようなインディーゲーム見本市も国内で増えてきている 筆者撮影

 コンシューマー機がメインであった時代は、店頭でのソフトの販売、いわゆるパッケージ販売が主流だった。そのため新作タイトルがもてはやされ、ヒットタイトルも数カ月たつと次の新作タイトルに取って代わられてしまう。このあたりはゲームに限らず、映画や書籍、音楽などのメディア展開と変わらない。

 しかし、オンライン対応ゲーム(オンラインゲーム)が台頭してくると、同じタイトルでデータのアップデートを繰り返すことで、遊ぶ期間のサイクルが長期化するようになった。パッケージ販売の時は、ゲームタイトルの後ろに「2、3……」といった数字を付け、次回作として新たに販売していたが、オンラインゲームは細かい修正を頻繁に繰り返すため、次回作の概念を持たなくなってきている。

 買い切りのパッケージ販売の場合は、リリース直後の販売時の売り上げが重視されており、それ以降に稼ぐ手段はあまりない。そのため、絶えず新作タイトルを出す必要がある。

残り2109文字(全文2513文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

5月14日・21日合併号

ストップ!人口半減16 「自立持続可能」は全国65自治体 個性伸ばす「開成町」「忍野村」■荒木涼子/村田晋一郎19 地方の活路 カギは「多極集住」と高品質観光業 「よそ者・若者・ばか者」を生かせ■冨山和彦20 「人口減」のウソを斬る 地方消失の真因は若年女性の流出■天野馨南子25 労働力不足 203 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事