教養・歴史 書評

語源探求から歴史を学ぶ 英単語の豊富な事例解説=本村凌二

 歴史を学ぶ素材はどこにでもころがっている。言葉ひとつをとっても、語源にまでさかのぼれば、言葉にひめられた歴史が浮かび上がる。

 小泉牧夫『アッと驚く英語の語源』(サンマーク出版、1540円))は、副題に「時空を超えて英単語誕生の秘密に迫る120の物語」とあるように、無類の英語オタクがつむいだ英単語の歴史である。

 古代ローマでは、見世物としての戦車競走が盛んであり、「小型戦車」をcurriculum(カリキュラム)とよんでいた。ほどなく「戦車の走るコース」を意味するようになり、やがてルネサンス期になると古典研究が高まり、「学生を鍛え上げる研修コース」の意味で用いられ、今日の「履修課程」となったらしい。

残り623文字(全文926文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

5月14日・21日合併号

ストップ!人口半減16 「自立持続可能」は全国65自治体 個性伸ばす「開成町」「忍野村」■荒木涼子/村田晋一郎19 地方の活路 カギは「多極集住」と高品質観光業 「よそ者・若者・ばか者」を生かせ■冨山和彦20 「人口減」のウソを斬る 地方消失の真因は若年女性の流出■天野馨南子25 労働力不足 203 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事