教養・歴史 書評

『なんでも見つかる夜に、こころだけが見つからない』 東畑開人著 新潮社 1760円

『なんでも見つかる夜に、こころだけが見つからない』 東畑開人著 新潮社 1760円

 植田たてりさんの装画にあり、本書の中で意図的に頻出する語彙(ごい)でもある「小舟」が印象的だ。資本主義が徹底した過酷な現代社会の中に浮かぶ「小舟」。それが私たちの姿だと認識する著者は、小舟=ひとりぼっちであることは、同時に誰もがそう感じているという意味で「みんな」の苦しみでもあると言う。その中でどう生き延びればいいのか。カウンセリングルームで日々多くの人と接している臨床心理士の著者が、「読むセラピー」を展開してくれる。(K)

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バイオ製薬最前線 肥満 がん 認知症第1部 創薬テーマ編肥満14 画期的な減量効果の治療 ノボ、リリー2強が世界席巻■中桐成美/中西拓司17 内臓脂肪減少薬 大正製薬が「アライ」発売 吸収抑えて25%を排せつ■中西拓司19 米国の現実 成人の「4割超」の深刻 国防にも影響するレベル■岩田太郎20 体 [目次を見る]

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