教養・歴史 書評

『秘録 齋藤次郎』 倉重篤郎著 光文社 1650円

『秘録 齋藤次郎』 

倉重篤郎著 光文社 1650円

 旧大蔵省で「10年に1人の逸材」と評され、事務次官に上り詰めた齋藤次郎。かつて小沢一郎と組み、国民福祉税導入、自民・民主両党の大連立という2度の大勝負に出て、いずれも挫折した。なぜ彼らは敗れたのか。記者として日々接していた著者が齋藤の重い口を開かせ、歴史的な証言を引き出した。官僚時代、軍事費を膨張させた戦争の反省から「財政健全化」を目指し成果を上げたが、積極財政を望む政治の意向に翻弄(ほんろう)された悲しい姿も明かされる。(W)

インタビュー

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

5月28日号

バイオ製薬最前線 肥満 がん 認知症第1部 創薬テーマ編肥満14 画期的な減量効果の治療 ノボ、リリー2強が世界席巻■中桐成美/中西拓司17 内臓脂肪減少薬 大正製薬が「アライ」発売 吸収抑えて25%を排せつ■中西拓司19 米国の現実 成人の「4割超」の深刻 国防にも影響するレベル■岩田太郎20 体 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事