教養・歴史 書評

『絶版本』 柏書房編集部編 柏書房 1760円

『絶版本』 柏書房編集部編 柏書房 1760円

 書評で取り上げる本は、ちまたで入手可能なものが基本だ。本書は、出版流通に乗らなくなったゆえに日のあたることがない絶版本について、研究者ら24人がつづる。自身の人生で重要な一冊が今は絶版状態と嘆きつつ、そのことが本の価値を表すわけではないと訴える。かけがえのない本の存在とともに、出版の現状も浮かび上がる。電子化で絶版が消滅しても「書物は、閲覧可能であるだけでは、読まれるようにならない」。こうした語り継ぎこそが本を伝える。(A)

インタビュー

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

5月28日号

バイオ製薬最前線 肥満 がん 認知症第1部 創薬テーマ編肥満14 画期的な減量効果の治療 ノボ、リリー2強が世界席巻■中桐成美/中西拓司17 内臓脂肪減少薬 大正製薬が「アライ」発売 吸収抑えて25%を排せつ■中西拓司19 米国の現実 成人の「4割超」の深刻 国防にも影響するレベル■岩田太郎20 体 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事