教養・歴史 書評

『武器としてのエネルギー地政学』 岩瀬昇著 ビジネス社 1760円

『武器としてのエネルギー地政学』 岩瀬昇著 ビジネス社 1760円

 ロシアのウクライナ侵攻で注目度が高まる世界のエネルギー問題。大手商社でエネルギー関連業務に携わった著者が「脱炭素」の先行きなどを解説する。EU(欧州連合)が長年安価だったロシア産ガスに頼り過ぎ、供給の安全保障の問題を軽視したことが今の「ガス危機」につながったと指摘。世界最大の産油国となった米国の思惑や脱石油を目指すサウジアラビアの動向など、多岐にわたる分析は平易で明快だ。日本が進むべき道も明示しており貴重。(W)


週刊エコノミスト2023年2月28日号掲載

『武器としてのエネルギー地政学』 岩瀬昇著 ビジネス社 1760円

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