教養・歴史 闘論席

安倍派の裏金捜査が照らし出す“忖度”の闇 小林よしのり

撮影 中村琢磨
撮影 中村琢磨

小林よしのりの闘論席

 自民党・安倍派の裏金問題に、ついに検察の捜査が入った。

 安倍派では10年以上、パーティー券収入のキックバック・裏金化は当たり前に行われていたといい、それは政治資金規正法違反などの犯罪であるのは明らかなのに、これまで検察は手を出せなかった。それほどまでに権力への「忖度(そんたく)」が幅を利かせていたのだ。

 何しろ民主主義の根幹を揺るがす「公文書改ざん」という暴挙をやり、末端の公務員が自殺しようと、レイプ容疑者の逮捕状を執行直前に握り潰そうと、権力への「忖度」が発動し、権力の思惑通りに何でもうやむやにできたのが、第2次安倍政権以降の十数年だ。それはたとえ安倍晋三元首相が命令しなくても、その意向を「忖度」して行われていたのだ。

残り498文字(全文823文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

5月28日号

バイオ製薬最前線 肥満 がん 認知症第1部 創薬テーマ編肥満14 画期的な減量効果の治療 ノボ、リリー2強が世界席巻■中桐成美/中西拓司17 内臓脂肪減少薬 大正製薬が「アライ」発売 吸収抑えて25%を排せつ■中西拓司19 米国の現実 成人の「4割超」の深刻 国防にも影響するレベル■岩田太郎20 体 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事