教養・歴史 闘論席

歴史を知らない保守の奇妙な大騒ぎ 小林よしのり

撮影 中村琢磨
撮影 中村琢磨

小林よしのりの闘論席

 6月16日に「LGBT理解増進法」が成立したが、その採決までには奇妙な大騒ぎがあった。

 右派が一番力説していたのは「体は男だが、性自認は女の者が、女風呂や女性便所に入って来たらどうするんだ」という文句である。ギャグで言ってるのかと思ったら、本気だからあきれた。男性器をぶら下げて女湯に入って来たら、普通に公然わいせつ罪ではないか。心が風呂に入るんじゃない。体が風呂に入るんだろう。

 皇位継承問題でも男系固執の右派は、もしも女性皇族が「私の性自認は男だ」と言えば天皇になる資格ができて「男系男子限定」という皇位継承の原理が崩れると、ハチャメチャな妄言を言い出した。

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