《長期金利》日銀の利上げ実施で0.9~1.2%か 佐藤芳郎
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2024年12月18~19日の日銀金融政策決定会合は、ある意味で異例の環境下で行われた。植田和男総裁は11月28日に行われたメディアのインタビューの中で、「(追加利上げの時期について)データがオントラックに推移しているという意味では近づいているといえる」と述べ、追加利上げの時期を示唆したからだ。フリーハンドを失うことを忌避してきた日銀にとって、コミュニケーションの大きな改善といえよう。
他方、12月5日に開催された中村豊明審議委員の講演内容は、これまでの同氏のスタンスの通りハト派であった。植田総裁のインタビューでの発言と、これまでの日銀の行動様式を踏まえれば、中村審議委員の講演は、植田総裁の発言内容を踏襲するものと思われた。これも、個々人の見方を丁寧に伝えていくとのコミュニケーション改善の一環と考えられる。
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