国際・政治狂った米国、中国の暴走

米中の火種2 香港 ドルペッグ消滅で金融街は致命傷=遊川和郎

    世界的な金融センターが揺れている(Bloomberg)
    世界的な金融センターが揺れている(Bloomberg)

     香港が米中対立の最前線になっている。発端は5月28日に中国の全国人民代表大会(全人代)が「香港国家安全法」の制定方針を採択したことである。同法は国家分裂(香港独立)や政権転覆、海外勢力との結託、テロ行為を取り締まりの対象とし、本来香港基本法により、香港政府による制定が義務付けられていた。しかし猛烈な反対を伴う同法を成立させるのは弱体化した香港政府には荷が重すぎた。中国政府は頼りにならない香港政府を見限って自らが制定することとした。同法があれば、米国を引き込んで北京と対抗しようといった活動はもちろん、独立の主張をはじめ、反政府的な行動は抑え込める。

     同法の対象は活動家による過激な行為ばかりとは限らない。一般市民のデモや集会参加、自由な言論にも網がかかる可能性がある。何しろ中国のことなので事前に明確な基準が示されるかは未知数で、市民は現実に移民という選択肢を選ぶかもしれない。

    残り879文字(全文1271文字)

    週刊エコノミスト

    週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
    有料会員になると、続きをお読みいただけます。

    ・会員限定の有料記事が読み放題
    ・1989年からの誌面掲載記事検索
    ・デジタル紙面で過去8号分のバックナンバーが読める

    通常価格 月額2,040円(税込)

    週刊エコノミスト最新号のご案内

    週刊エコノミスト最新号

    12月8日号

    もうかるEV(電気自動車)、電池、モーター14 「電動化」が業績・株価を左右 「次の勝者」探しも活発化 ■神崎 修一/桑子 かつ代/斎藤 信世16 巨人の焦り トヨタから「自動車」が消える日 ■井上 久男18 自動車部品 日本電産が台風の目に ■遠藤 功治20 図解 EV用電池「国盗り物語」 ■編集 [目次を見る]

    デジタル紙面ビューアーで読む

    おすすめ情報

    最新の注目記事