原油 OPECプラスの「予想外」減産 アラムコ上場で価格維持の思惑=岩間剛一
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2019年12月5日のOPEC(石油輸出国機構)総会に続く、12月6日のロシアなど非OPEC加盟国も加えた「OPECプラス」の会合で、現在の協調減産幅である日量120万バレルを、日量50万バレル拡大することを決めた。20年1~3月、日量170万バレルの協調減産を行う。さらにサウジアラビアは、自主的に減産を上積みし、合計日量210万バレル以上とした。
当初は、サウジの国営石油企業サウジアラムコのIPO(新規株式公開)を控え、その企業価値引き上げのために原油価格を下支えしたいOPECの盟主サウジに対し、非OPECの代表格であるロシアが、国内の石油企業の利益減少を懸念して、現行の日量120万バレルの協調減産の延長にも難色を示していた。それだけに、協調減産幅引き上げの決定に、国際石油市場はサプライズと受け止めた。米国標準油種WTI原油価格は、12月…
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週刊エコノミスト
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