世界史最大の謎に挑む=河江肖剰・エジプト考古学者/740
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4500年の太古の昔からエジプト・カイロ近郊のギザにそびえ続ける大ピラミッド。人力に頼るしかない時代に、無数の巨石を約140メートルの高さまで、どうやって積み上げたのか。世界史最大の謎に、ドローンと3Dの先端技術を駆使して挑む。
(聞き手=山崎博史・ジャーナリスト)
「3Dデータでピラミッドの建造法を解明する」
「朝日に輝き夕日に染まるピラミッドに、日々、発掘現場で親しむことが最高の幸福です」
── あのエジプト・ギザにそびえる大ピラミッドで、世界で初めてドローンを飛ばして三次元形状(3D)データの作成に挑んでいますね。
河江 私たちは多分野の先端技術を集めた産学協同のプロジェクトチームです。世界遺産のメンフィス地域にあるピラミッド群の形状を計測し、膨大な数の積み石の一つ一つまで詳細な3Dデータを作っています。
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