未病 神奈川が「2500億円市場」 着ると疲労回復のウエアも=桑子かつ代
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「未病(みびょう)」とは、日常生活には支障を来さないものの、心身が不調の状態を指す。元々は、漢方に由来する概念だ。具体的には軽度の糖尿病、高血圧、早期のがんなどを示す。
日本は世界最高水準の平均寿命を維持する中で、2025年には「団塊の世代」が後期高齢者となり、4人に1人が75歳以上になる。個人の健康へのメリットだけでなく、医療・介護費用負担を軽減するというコンセプトから地方自治体と政府が取り組みを始め、企業も巻き込んだ新たなビジネスが創出されている。
未病への先駆的な取り組みを進めているのは神奈川県だ。味の素などの企業を呼び込み、「未病産業」創出のため14年に「未病産業研究会」を立ち上げた。個人向けの商品開発・販売を進めるほか、関連ベンチャー企業への支援のためのファンド(総額12億円)も組成した。具体的な数値目標も設定し、25年に糖尿病患者数を14年度比で5%減、メタボ該当者及び予備軍を08年度比で25%以上削減し、25年に関連産業の県内市場…
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週刊エコノミスト
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