テクノロジースマホAIで病気を治す医療&ビジネス

米国ハイテク医療事情 広がる埋め込み型センサー 3Dプリントで手術に革命=大西睦子

埋め込み型センサーを装着する男性(右)(センセオニクス提供)
埋め込み型センサーを装着する男性(右)(センセオニクス提供)

 米ハイテク企業のヘルスケア参入の勢いが止まらない。市場規模の大きな生活習慣病の予防や管理では、その傾向が強い。

 まず、針を刺さなくても血糖値を測れるデバイスだ。糖尿病の患者には血糖値の管理が欠かせない。注目されたのは、グーグル親会社の米アルファベット傘下のベリリー社が2014年から手がけていた涙で血糖を測るスマートコンタクトレンズ。ところが正確に血糖が測れず、18年11月、ついにプロジェクトの打ち切りが発表された。

 そんな中、米食品医薬品局(FDA)は18年6月、初の18歳以上の糖尿病患者向け長期体内埋め込み型血糖センサーと、互換性のあるモバイルアプリを承認した。センセオニクス社の製品で、医師らが小さなセンサー(直径3・5ミリ、長さ1・8センチ)を患者の皮膚の下に埋め込むと、血糖値の変動が分かる。最大90日間装着が可能で、高血糖や低血糖の時はユーザーに警告が送られる。センサーの挿入時にアレルギー反応、出血、…

残り879文字(全文1289文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で過去8号分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

10月10・17日合併号

EV戦争202314 BYD、実質253万円の黒船EV 圧倒的な低価格で日本に照準■稲留正英17 トヨタのEV戦争 ソフトと製造の競争力確立が急務■中西孝樹23 中国で日本車苦戦 大衆車市場でシェア落とす■湯進26 急成長テスラ サイバートラックは予約200万件 ■土方 細秩子28 日本車への警鐘  [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事