中国ヘルスケア事情 AI・スマホが地域間格差を是正 一気に普及する「遠隔診療」=片山ゆき
有料記事
中国では従来、社会インフラが整備されている大都市でないと適切な医療サービスを受けるのは困難な状況が続いてきた。しかし、AI(人工知能)やスマートフォンを活用することで、医療分野において、地方でも最新の技術やサービスなどの導入が普及している。
広東省にはAIドクターが活躍している病院がある。病院指定のアプリを使って、自宅などからスマホのカメラを通じて症状を伝えると、症状が軽い場合はAIが3分でおおよその疾病を判断してくれる。同時に、問診予約もできるので、病院で長時間並ぶ必要もない。病院に到着したら専用端末で顔認証、窓口で診察券の提示も不要だ。医師の診察でも、事前のAIドクターの判断と実際の症状を確認し、問題がなければそのまま薬を処方するという。医療費の支払いもスマホ決済のため、病院に財布を持っていく必要はない。
残り927文字(全文1287文字)
週刊エコノミスト
週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める