アナリスト相場予想 ドル・円 米中融和で1ドル=120円視野=柴田秀樹
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2019年のドル・円相場は、年間の変動幅が8円程度と2年連続で史上最小を更新する公算が大きい。日本の貿易収支の均衡やリスクオフ(リスク回避のため比較的安全な日本国債などに資金が向かうこと)でも円買いが発生しない直接投資の拡大で値幅が出にくくなったことが一因。20年もこうした状況は続き、米金融政策も据え置きが予想される中、基本的にドル・円の大幅な変動は見込みにくい。
ただし、政治リスクの後退による想定外の円安はあり得る。20年11月の米大統領選で再選を狙うトランプ大統領が、10州以上の予備選が集中する3月3日のスーパーチューズデーに向けて対中関税を段階的に引き下げれば、「リスクオンの円安」が進みやすい。また、英総選挙での保守党勝利で合意による欧州連合(EU)離脱が実現し、財政出動で欧州経済が下支えされれば、ドル・円にも好材料だ。
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週刊エコノミスト
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