焦点2020 自動車 迫る構造不況の足音 自動車依存を問い直す年に=遠藤功治
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自動車業界に構造不況の足音が近づいている。2019年度上半期の自動車大手6社の決算はトヨタ自動車とスバルを除く4社が減収、全利益項目で減益。通期ではスバルを除く5社が減収営業減益の見通しだ。日本の自動車大手6社の19年度通期の営業利益見通しの合計は3・7兆円ほどだが、これはピークであった4年前に比べ約30%低い(図)。
営業利益率・株主資本利益率(ROE)など関連指標は大幅に悪化している。自動車各社の株価収益率(PER)、株価純資産倍率(PBR)といった株価指標が他の業種に比べ相対的に低いのは、主要市場における需要の伸び悩みを懸念しているだけではなく、自動車産業の構造的転換とこれに伴う業界全体の縮小均衡・収益低下を懸念していることが背景にある。
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週刊エコノミスト
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