新規会員は2カ月無料!「年末とくとくキャンペーン」実施中です!

週刊エコノミスト Online 世界経済総予測 2020

東西ドイツ統一30年 「欧州の病人」から「独り勝ち」も 成長鈍化と国内分断に直面=田中素香

ドイツの自動車生産もリストラが始まった(Bloomberg)
ドイツの自動車生産もリストラが始まった(Bloomberg)

 2020年はドイツ統一から30年。当時は「歴史の終わり」「欧州のためのドイツ」と盛り上がったが、ドイツは破綻した東独経済を背負い、インフレ・経常収支赤字・低成長の「欧州の病人」となった。しかし、21世紀初頭からドイツの輸出は急増し、経常収支黒字は年々拡大して経済成長を支え、ユーロ危機の中で「独り勝ち」へ進んだ。それを支えたのは新興諸国の活発な輸入であった。

 00〜12年まで、中国を先頭に新興諸国への輸出は5、6倍に伸びた。グローバル化や原油価格の上昇で潤った新興国は、自動車・生産設備など、ドイツの高度・精密な製品を大量に輸入したからだ。ドイツ企業は新興国で現地生産を拡大し、中国には5000社以上が進出、自動車生産は400万台超と本国を上回った。

残り2343文字(全文2670文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)が、今なら2ヶ月0円

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

11月26日号

データセンター、半導体、脱炭素 電力インフラ大投資18 ルポ “データセンター銀座”千葉・印西 「発熱し続ける巨大な箱」林立■中西拓司21 インタビュー 江崎浩 東京大学大学院情報理工学系研究科教授、日本データセンター協会副理事長 データセンターの電源確保「北海道、九州への分散のため地産地消の再エネ [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事