今週のポイント ブラジル銀行貸出金利(12月27日) 金利の低下が景気回復を下支え=神戸雄堂
有料記事
ブラジル中央銀行は12月27日、11月の銀行貸出金利を公表する。中央銀行は7月から4会合連続の利下げを実施し、政策金利は過去最低の4.5%を記録している。利下げによって銀行貸出金利も足元で低下しており、経済への好影響が期待される。
ブラジルでは近年、消費者ローン市場が拡大しており、日常的に「ペイロール・ローン」という、元利金を毎月の給与から天引きして返済する消費者ローンが利用されている。したがって、企業の設備投資に加えて、GDP(国内総生産)の約3分の2を占める民間消費も貸出金利の動向に影響を受けやすくなっている。
ブラジル経済は2015、16年とマイナス成長に陥った後、17、18年はプラス成長となったが、成長率は1%強にとどまり、19年も1%前後と予想される。しかし、19年7~9月期は民間部門の消費や投資など内需に回復の兆しが見られ、貸出金利の低下がその一因と考えられる。足元の利下げを反映し、貸出金利がさらに低下するため、先行きも成長が加速していくことが期待される。
残り246文字(全文687文字)
週刊エコノミスト
週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める