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感謝祭後、全米で一斉寄付 「ギビングチューズデー」=小林知代
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リンリンリン。筆者の利用するスーパーマーケットにこだまする年末恒例の音だ。防寒着を着た慈善団体のボランティアが行き交う買い物客に寄付を募る。鍋に1ドル札や小銭が入るたびに、ベルを大きく振って、寄付に協力してくれた買い物客にお礼を言うのだ。2019年もこの音を聞いて、クリスマスシーズンの到来を感じた。
久しく米国に住み、日本とはこんなにも違うのかと感じるのは、チャリティー精神である。もともと「社会に還元する精神」はキリスト教文化に由来すると言われているが、米国の寄付文化は、生活の隅々に根付いている。学校や各種民間団体は「ファンドレイジング」と呼ばれる資金獲得運動を展開している。教会やNGO(非政府組織)、恵まれない子供たちや災害の被災者、開発途上国への援助を提供する財団など、寄付をする、寄付金…
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