今週のポイント 6月の労働力調査(7月31日) 休業者の動向に注目=上野剛志
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7月31日に6月の労働力調査が公表される。今年2月以降の新型コロナウイルスの感染拡大に伴って国内景気は急速に落ち込んだものの、5月の完全失業率(季節調整値)は2.9%、完全失業者(同)は197万人とそれぞれ1月から0.5ポイント上昇、33万人の増加にとどまっている。雇用制度に違いがあるため単純な比較はできないが、米国の失業率が2桁に急上昇しているのとは対照的だ。
ただし、楽観はできない。なぜならサービス業を中心に休業者が急増しているためだ。休業者とは雇用は維持されているものの調査期間中に仕事をせず、給料だけが支払われている状態の人などを指す。5月の休業者は423万人と4月の597万人からは減少したものの、前年比では274万人増の高い水準にある。
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週刊エコノミスト
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