テクノロジー 空の産業革命
鈴木真二・東京大学特任教授「空飛ぶクルマ、まずは観光地や海沿いで」
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── 今年はドローンにとって大きな節目だと。
鈴木 商業用ドローンは、2022年12月からレベル4(有人地帯の目視外飛行)が認められる。空飛ぶクルマは、国交省と経産省が中心となって立ち上げた官民協議会が、25年の大阪万博を機に人が搭乗できる空飛ぶクルマの実用化を目指している。
── 何が変わるか。
鈴木 これまでドローンは操縦者以外に周囲の安全などを確認する補助者の設置が義務付けられていたが、補助者なしの目視外飛行が有人地帯でも可能になる。また、これまで許可承認が必要だった飛行も、条件がそろえば許可が不要になるものもある。インフラ点検や農業での活用が広がり、報道でもある程度自由に街中でドローンを飛ばすことができるようになる。
── 空飛ぶクルマはヘリコプターとどう違うか。
鈴木 空飛ぶクルマは最大でも4人乗りなので、用途としてはヘリコプターに近い。ただヘリコプターは製造コストが高く、1台作るのに数億円かかるし、メンテナンスも高額。一方で空飛ぶクルマは、バッテリーモーターでプロペラを回すシンプルな構造なので、機体価格は劇的に下がる。メンテナンス費用も安く済む。エンジンではなくモーターなので音も静か…
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週刊エコノミスト
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