テクノロジー

まだある!注目バイオ医薬株7銘柄 今井正之

モデルナはmRNA技術でコロナワクチンを開発 Bloomberg
モデルナはmRNA技術でコロナワクチンを開発 Bloomberg

 米国中心に注目すべきバイオ医薬やその関連株がまだまだある。(企業名のあとのカッコ内はティッカーコード)>>特集「これから来る!バイオ医薬株」はこちら

モデルナ mRNAでビオンテックと双璧

 世界初の新型コロナワクチンの座を巡り、共にmRNA(メッセンジャーRNA)技術を用いた独ビオンテックと一騎打ちとなった。モデルナは数週間差で2位となったが、開発期間は1年未満で米FDA(食品医薬品局)の治験データでは94.1%と高い有効性を示すなど、mRNAの技術水準は高い。 新型コロナワクチンの日本における製造パートナーは武田薬品工業だが、ステファン・バンセルCEOは、日本にアジアにおける臨床試験や製造の拠点を設置する考えだ。mRNA技術はがんなど他の疾病治療や創薬に応用が可能で、今後さまざまな企業と提携する展開も予想できよう。

リジェネロン・ファーマシューティカルズ 加齢黄斑変性治療薬で稼ぐ

 主力製品は加齢黄斑変性の治療薬のアイリーア(EYLEA)で収益の3割強を稼いでいる。トランプ前大統領が新型コロナに感染した際に用いられた同社の抗体カクテル治療薬「REGN-COV2」はわずか1年で3割の収益を担う急成長を見せた。しかしEYLEAの米国内の特許は23年に期限が切れ、新型コロナ終息後のREGN-COV2の不透明な見通しなどから株価は伸び悩んできた。直近2四半期連続で仏サノフィと共同開発のアトピー性炎症治療薬が好調に推移し、独バイエルを加えた共同開発部門の収益が3~4割を担う収益源に成長している点に注目したい。

バーテックス・ファーマシューティカルズ 希少難病の治療薬に傾注

 希少疾病の嚢胞(の…

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