2年ぶり黒字転換のシャープ 課題は本業の利益確保
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今年6月にシャープの社長兼CEO(最高経営責任者)に就任した沖津雅浩氏にとって最初の決算発表となった2024年度上期連結業績は、2年ぶりの営業黒字という上々の結果だった。海外白物家電が2桁近い伸長を遂げたほか、オフィスソリューションやインフォメーションディスプレーなどを手掛けるスマートオフィス部門が大幅な増収増益になったことが貢献した。
社長就任直後の黒字転換という離れ業は、鴻海グループ出身の戴正呉氏が果たした8年前の実績と重なる。だが、戴氏の場合には鴻海流経営手法の導入によるもので、社内に激震が走る中での黒字化だった。それに対し、沖津氏の場合は、液晶パネル工場での生産を終了させるなど、大胆な構造改革を進めているが、既に不採算事業の整理が始まったタイミングでの登板であり、沖津氏の手腕だけとは評価できない。
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週刊エコノミスト
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