今週のポイント インドGDP(8月31日) 内需主導の高成長は継続=斉藤誠
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8月31日にインドで2018年4~6月期の国内総生産(GDP)が公表される。インド経済は、16年11月の高額紙幣の廃止と昨年7月の物品・サービス税(GST)導入に伴う混乱によって低迷した。その後はこれらの悪影響が和らぐなかで、景気回復が続いている。1~3月期の実質GDP成長率は、前年同期比7.7%増と、前期(17年10~12月期)の同7.0%増から一段と上昇し、高額紙幣の廃止以来、最も高い伸びを記録した。4~6月期も7%台半ばの高成長軌道を維持するだろう。
まず経済の牽引(けんいん)役である消費は、前期の同6.7%増から加速しそうだ。今年のモンスーンの良好な雨量予測や農作物の最低支持価格(MSP)の引き上げ方針により、消費者心理は年明けから改善に向かっている。また、昨年6月はGST導入前の混乱で消費が大きく落ち込んでいたことから、その反動で民間消費は押し上げられるだろう。実際、4~6月期の自動車販売台数は、前年同期比25.4%増と、前期の同12.2…
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週刊エコノミスト
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