東京市場 ストラテジストが読む 海外投資家の買い戻し本格化=三井郁男
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株式市場は、海外投資家が買い越し基調に転換したことで、日経平均株価は27年ぶりの水準まで回復し、年初来高値を更新した。短期的な過熱感はあるが堅調な展開が見込まれる。
米中の貿易戦争は、第3弾の追加関税が発動され、収まる気配はない。懸念されていた日米通商交渉は、首脳会談で日米物品貿易協定(TAG)の交渉入りで合意。交渉中は自動車への追加関税の発動は回避されたが、年明けからの本格交渉は楽観できない。
国内経済は、7~9月期は異常気象や地震など自然災害が重なり、工場の操業停止や物流に障害が発生し、生産や消費に影響が出た。訪日外国人の増加ペースも減速し、貿易摩擦による輸出の減少などマクロ面では厳しい状況が続いた。10月1日発表の日銀短観では堅調な設備投資意欲は確認できたが、10~12月期に成長軌道に戻れるかは、貿易戦争の沈静化や内閣改造後の新たな経済対策がポイントになる。
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週刊エコノミスト
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