今週のポイント 商業動態統計(11月29日) 下押し要因消え回復か=白波瀬康雄
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経済産業省が11月29日に10月の商業動態統計を発表する。百貨店やスーパー、コンビニエンスストアなどの販売活動の動向を明らかにすることを目的としており、供給側からみた個人消費の動向を把握できる。7~9月期は天候要因や自然災害により個人消費が落ち込んだが、10月は回復に向かうことができるか注目だ。
9月の小売業の販売額は前年比2.1%増と11カ月連続のプラスとなった。ただし、財の消費者物価指数は前年比2.1%上昇しており、小売業の販売額は物価変動分を除いた実質ベースで横ばいにとどまった。7~9月期の小売業販売も前期比1.0%増だったが、財の物価は同1.3%上昇と上回った。7~9月は記録的な猛暑による外出控えに加え、西日本豪雨や台風、北海道地震など自然災害も相次ぎ、個人消費の下押しとなった。
9月の販売額を業種別にみると、燃料小売業は前年比13.0%増とガソリン価格の上昇を受けて22カ月連続で増加している。自動車小売業は、一部自動車メーカーの不正検査問題による販売落ち込みの一服や新型車投入効果から7、8月は増加したが、9月は前年比0.2%減と3カ月ぶりのマイナスとなった。医薬品・化粧品小売業は前年比0.2%増と23カ月連続のプラスだが、増加率は前月の同2.7%増から鈍化した。台風や地…
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週刊エコノミスト
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