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東京市場 ストラテジストが読む 2万4000円台は年内お預け=隅谷俊夫

 日経平均株価は10月26日に一時2万1000円を割り込んだ後、11月8日に2万2500円台まで反発した。急落した10月は日銀が月間で過去最高となる8700億円のETF(上場投資信託)を買い入れた。売りに転じない買い切りなので、これが今後、需給面から下値を支える。

 10月に猛威を振るった欧州系クレディ・スイス証券とバークレイズ証券による株価指数先物売りは11月に入って一巡した。海外投資家は10月に約4兆円も先物を売り越しただけに、今後、買い戻しに転じるか注目される。

 3月期決算企業の中間決算の発表が終了した。中国要因やコスト上昇で通期の業績予想を下方修正した企業が意外に多かったうえ、円安を理由に上方修正した企業は修正幅が意外に小さかったことから、やや市場の失望感を誘った。ただ、ドル・円相場が堅調に推移していることもあり、全体として下方修正のリスクを警戒する段階に移行したわけではない。

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