東京市場 ストラテジストが読む 重要イベント目白押し、底値固め=三宅一弘
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市場の焦点になっている米中貿易戦争は、打開に向けて11月末に米中首脳会談が予定されている。米トランプ政権は既に対中輸入品の年間約5000億ドルの半分2500億ドルに追加関税を課しているが、首脳会談で意に沿わなければ、関税率を引き上げ、最終的に対中輸入品全てに追加関税を課すと圧力をかける姿勢だ。実施されると、中国は景気失速懸念が一気に高まるであろう。中国の習近平指導部は輸入拡大プログラムや輸入関税引き下げ、段階的な国内産業保護・優遇策の是正など、突破口を模索するとみられる。米中で当面の妥協が図られるならば市況ムードは大きく好転しそうだ。
欧州では、英国の欧州連合(EU)離脱を巡る動きが佳境になろう。メイ英首相の離脱案を英国議会が12月中に承認するのかが焦点。現状、反対勢力が優勢とみられるが流動的で、仮に否決なら各種市場で混乱が予想される。英国の将来を占う重要局面に入っていく。
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週刊エコノミスト
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