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弁護士編 破綻する法科大学院 「5年コース」で復活期す=村山治

    「いまや破綻状態。何が目的だったのかも、みな(関係者)が思い出せなくなった」──。日本の法科大学院(ロースクール)の制度設計にかかわった当時の法務省幹部(現弁護士)は1月中旬、都内の法律事務所で、深いため息をついた。

     司法制度改革の一環で2004年に設置された法科大学院は入学志願者数が11年連続で減少(図)。不採算を理由に募集停止や撤退に追い込まれる学校が相次いでいる。その数は、ピークだった07年度の74校から18年度には53校まで減り、うち学生を募集したのは39校にとどまった。

     かつての法科大学院ブームは、02年6月に政府が司法試験合格者を10年ごろには3000人まで増やすとした閣議決定が発端だった。この数字をベースに、法科大学院の修了者の7~8割が新司法試験に合格できるとする想定が流布。雨後のタケノコのように法科大学院が乱立し、初年度の04年の志願者は7万2800人。入学者総数は5767人(定員総数5590人)に上った。

     しかし、06年にスタートした新司法試験は、レベルを下げた簡単なものにはならなかった。法科大学院修了生の合格率は初年度こそ5割近くを記録したが、09年度からは20%台に低迷。合格率の低い大学院の志願者は激減し大学経営を直撃した。

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