週刊エコノミスト Online進化する弁護士・会計士・弁理士

弁理士編 地理的表示の登録支援 農水産品のブランドを保護=大堀達也

     GIが重要になるのは日本で開発された品種が海外で無断栽培されるケースだ。例えば、ブドウでは日本発の人気品種「シャインマスカット」が中国で無断栽培されたが、海外で新品種登録しておらず販売者に対し差し止めできなかった。この点、GIは特定地域で特定の作り方をする産品に対して国が認めて保護する。もし、EUの生産者がメロンを「夕張メロン」と称して販売すればEUとして差し止めに動き、ブランドを保護する。ただ、GI登録はいまだ申請のハードルが高いのが現状だ。そうしたなか、弁理士がGIの普及支援に力を入れ始めている。

     豪雪地帯として知られる新潟県津南町の農協、JA津南町は地元の特産であるニンジンについて、「津南の雪下にんじん」という名称でGI登録を目指している。そのニンジンは、通常秋に収穫するところをあえて一冬雪の下で寝かせることで、ニンジンのたんぱく質を「甘み成分」であるアミノ酸に変え、甘みを強めるという栽培方法を取る。1978年に、大雪で秋のうちに収穫できなかったニンジンを廃棄しようとして、たまたま発見した「偶然の産物」だが、他地域にも例がなかったことから…

    残り721文字(全文1201文字)

    週刊エコノミスト

    週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
    有料会員になると、続きをお読みいただけます。

    ・会員限定の有料記事が読み放題
    ・1989年からの誌面掲載記事検索
    ・デジタル紙面で過去8号分のバックナンバーが読める

    通常価格 月額2,040円(税込)

    週刊エコノミスト最新号のご案内

    週刊エコノミスト最新号

    8月11・18日合併号

    2020年後半 日本・世界経済大展望第1部16 「沈没」する自動車大国 苦境・群馬が暗示する近未来 ■神崎 修一/柳沢 亮/加藤 結花19 「トヨタ超え」テスラ、三つの理由 ■中西 孝樹20 コロナワクチン開発 「実用化まで1年半」でも野心的 ■近内 健22 米大統領選 3項目でバイデン氏が優勢 ■ [目次を見る]

    デジタル紙面ビューアーで読む

    おすすめ情報

    最新の注目記事

    ザ・マーケット