東京市場 ストラテジストが読む 日本株、回復の出遅れ解消へ=三宅一弘
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昨年末にかけて世界的な株価急落を招いた主因は、米中貿易摩擦の激化と、米金融政策の引き締め・利上げ継続懸念に加え、中国経済の減速や米政府機関の閉鎖の長期化が挙げられる。とりわけ、米中摩擦と米金融政策がその本命であったが、中国経済の影響を受けやすい日本株は同国の景気減速も効いた。ただ、米政府機関の閉鎖が回避されることが決まったことで、今後の日本株を占う上で、残る三つの懸念材料の帰趨(きすう)が焦点だが、それぞれ改善方向だ。
第一に米中摩擦は米国が中国製品に対して追加関税引き上げの猶予期限とした3月1日に向けて交渉が進展している。中国は農産品をはじめとする対米輸入拡大や市場開放策に加えて、知的財産権の保護強化や、外資企業に対する技術移転の強要を禁止する外商投資法改正案など、譲歩姿勢を示している模様だ。
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週刊エコノミスト
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