今週のポイント 米雇用統計(3月8日) 雇用増加ペースは鈍化=窪谷浩
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3月8日に米国で2月の雇用統計が発表される。米労働市場はこれまで経験したことのないような回復を示している。非農業部門雇用者数は2010年10月から統計開始以来最長となる100カ月連続で増加しているほか、失業率も一時3.7%とおよそ50年ぶりの水準に低下した。
一方、労働市場の回復長期化に伴い、これまで熟練労働力の不足が問題となってきた製造業や建設業に加え、中小企業の欠員補充問題が深刻化するなど、労働力不足の業種や技能レベルは拡大している。このため、米労働市場は企業の採用意欲は強いものの、雇用増加余地は乏しくなっているとみられる。
まず1月の雇用統計を確認すると、非農業部門雇用者数は前月比30.4万人増となり、市場予想の16.5万人増を大幅に上回った。
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週刊エコノミスト
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