今週のポイント 日銀短観3月調査(4月1日) 景況感は悪化へ、投資計画に注目=上野剛志
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4月1日に日銀短観3月調査が公表される。前回12月調査では、7~9月に相次いだ自然災害の影響が剥落したこともあり、4四半期ぶりに大企業製造業の景況感悪化に歯止めがかかり、非製造業の景況感には改善がみられていた。
ただし、前回調査後には内外経済の減速感が強まっている。中国では景気減速を示す経済指標が相次ぎ、3月の全国人民代表大会において経済成長率目標が引き下げられた。欧州の経済指標もさえず、ECB(欧州中央銀行)は今年の成長率見通しを大幅に引き下げた。国内では、1月の中国向け輸出が2割近く急減した影響などから、景気動向指数(一致指数)が大きく下落し、基調判断が「下方への局面変化」へと引き下げられるなど、海外経済減速の国内経済への波及が示唆されている。大きな懸案事項である米中貿易摩擦を巡っては、年初以降、両国政府から合意に前向きな姿勢が示され、株式市場では好感する反応が続いてきたが、いま…
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週刊エコノミスト
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