東京市場 低迷する自動車、銀行株に光明=三宅一弘
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中長期の日本株を占う上で、自動車と銀行の2業種がカギを握るとみられる。TOPIX(東証株価指数)の3月末の33業種分類構成比は第1位の電機に次ぎ、自動車を中核とする輸送用機器が第2位で8・8%、第5位が銀行で7・0%であった。特に自動車産業は日本のお家芸でもあり、電機や機械(ロボット)、化学や鉄鋼、ゴム(タイヤ)など幅広い業種と連携し、裾野が広い分その浮沈が日本の産業界全体に多大な影響を与える。
先進国で若者世代の車離れなど需要の伸びが減速し、将来的に電気自動車(EV)の台頭が予想される中で、日本の自動車株はバリュエーション(企業価値評価)の水準が切り下がるなど、株式市場で人気が離散する業種になっている。銀行も超低金利環境による利ざや圧縮と貸し出し需要の減退などから長期低迷が続いている。逆にこの2業種が好転となれば日本株に強気ムードが湧くだろう。
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週刊エコノミスト
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